グリコーゲン

グリコーゲンとは

グリコーゲンは必須栄養素の一つであるブドウ糖を体内で合成して作り出される多糖類の一種です。グリコーゲンは肝臓や筋肉に蓄えられ、運動などの日常活動で使用されるエネルギーとして消費されます。また、グリコーゲンは体内で合成する以外にも牡蠣などの食品から摂取することが出来ます。この牡蠣の煮汁を使って造られたのが江崎グリコのキャラメル「グリコ」です。グリコのキャッチフレーズである「ひとつぶ300メートル」は、300mを走るのに必要なカロリーと同じだけのカロリーがあることに由来しています。

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車がエンジンを動かすためにガソリンが必要であるように、人間も筋肉を動かすために必要なエネルギー物質があります。それがグリコーゲンです。人間が活動するために必要なエネルギー源であるグリコーゲンとは一体どんな物質なのかを徹底究明します!

グリコーゲンのしくみ

グリコーゲンのエネルギー物質としての働きとは?

人間には生命活動を支える、幾つかのエネルギー物質があることが知られています。一つは脂肪、二つ目はアミノ酸、三つ目がグリコーゲンです。脂肪はビタミンB2の働きを借りて分解され、脂肪酸として消費されます。アミノ酸は肉体を作るうえで欠かせない栄養素で、激しい運動などの後はエネルギーとして使用されます。グリコーゲンは必要な分だけ全身の筋肉に送り込まれ、筋肉の活動を支えるため元のブドウ糖に戻って消費されます。筋肉に貯蔵されたグリコーゲンを使い切ったら肝臓で貯蔵していたグリコーゲンをエネルギーとして使用することになります。

グリコーゲンと脂肪の比較

グリコーゲンは「ある程度の間貯蔵できるエネルギー源である」なのですが、同じように貯蔵可能なエネルギー源があります。それが脂肪です。脂肪は溜め込みすぎれば生活習慣病などを引き起こしますが、本来は寒さに耐えるための断熱材でありラクダのコブのようなリザーブタンクでもあるのです。では、グリコーゲンと脂肪はどちらがエネルギー源として優れているのでしょうか?

脂肪の場合

脂肪の場合、前述のようにエネルギーとして使用するためにはビタミンB2を消費して脂肪酸に変換する必要があります。バイクのベスパがガソリンとエンジンオイルの混合燃料で走るのと同じです。ただ、脂肪は貯蔵できる場所を選ばないためぜい肉となってしまう欠点があります。

グリコーゲンの場合

一方グリコーゲンは、ブドウ糖の分子を多重結合して合成されるので必要に応じてブドウ糖に分解して使用することが出来ます。そのままガソリンを使えるスーパーカブのような優れた燃費を持っています。しかし、グリコーゲンは長期間の保存が利かないのでどうしても脂肪に一歩及ばないのです。

グリコーゲンと脂肪は左右の両輪

では、グリコーゲンよりも脂肪を取るべきなのでしょうか。それとも脂肪を取らずにグリコーゲンの元になるブドウ糖だけを取ればいいのでしょうか? 答えは「両方取る」です。グリコーゲンを貯蔵している肝臓は、自身が蓄えていたグリコーゲンが足りなくなると全身の脂肪を分解してグリコーゲンに変換して再び蓄えをはじめます。このメカニズムが「運動でダイエット」することに繋がるのです。つまり、グリコーゲンも脂肪も毎日の食事をバランスよく取ることで増えすぎないし足りなすぎないようになるのです。

グリコーゲン・ローディング法とは

スポーツ選手のスタミナは一体どこからくるのでしょうか? プロのサッカー選手ともなると、フルタイム90分間もフィールドを駆け回りジャンプしてボールに喰らいついています。「スポーツ選手は体格がいいからその分筋肉もグリコーゲンの量も多いんだろう」と考えている人も多いと思いますが、実はそうではないのです。プロでもアマチュアでも、抜群のスタミナを得ることが出来る方法、それがグリコーゲン・ローディング法なのです。

筋肉が合成するグリコーゲン

グリコーゲンは肝臓に貯蔵される非常用の分以外は、基本的に筋肉が合成しています。この筋肉が合成するグリコーゲンの量は、平均運動量が基準となっています。つまり筋肉は必要以上のグリコーゲンを作り出さないのです。つまり、『運動量を増やせば筋肉はグリコーゲン生産量を増やす』ということになるのです。

トレーニングがグリコーゲンを生み出す

では、どの程度運動量を増やせばグリコーゲン生産量は増えるのでしょうか。基本的には肝臓に蓄えられているグリコーゲンを消費しきるほどの運動量を行うことが必須条件とされています。肝臓に蓄えられたグリコーゲンまで消費すると、筋肉は「もう少し生産量を増やせば肝臓は楽できるぞ」と学習しグリコーゲン生産量を増やし始めます。グリコーゲンの生産量を増やし、更に肝臓のグリコーゲンを消費することで筋肉は「もっと多く作るぞ!」とグリコーゲン生産量を増やし、筋肉にグリコーゲンが大量に貯蔵された状態になっていくのです。

トレーニングに食事をあわせる

この際、通常の食事を取っていたのでは増加したグリコーゲン生産量に摂取栄養が追いつかなくなってしまいます。そこで、グリコーゲン生産に焦点を合わせた食事を取ることで筋肉の手助けをしていく事になります。グリコーゲン生産量を増やすためのトレーニングをしている期間中は、ご飯やパンといった主食と炭水化物や糖質を抑えた高たんぱく質・高脂質・低炭水化物食を摂るようにします。試合などの本番が近づいてきたら、今度は糖類や炭水化物や主食を多めにした高炭水化物食に切り替え、グリコーゲンの元となるブドウ糖を多く摂るようにします。こうすると、筋肉はグリコーゲンが大量に作れる状態になりスタミナを強化することができるのです。

グリコーゲン・ローディング法への疑問

良いこと尽くめのグリコーゲン・ローディング法には幾つかのデメリットがあることが指摘されています。一つは、グリコーゲンの三倍に相当する水分が蓄えられることになること。体重の増量による運動能力の低下に繋がるのですが、脱水症状を引き起こしにくくなるメリットもあります。第二に日本人の場合は高炭水化物食を日常から実践しているのでグリコーゲン・ローディング法を行う必要は無いと言われています。

グリコーゲンと糖尿病の関係

生活習慣病の一つである糖尿病は、グリコーゲンと深いかかわりがあることがわかっています。グリコーゲンは人体の必要栄養素であるブドウ糖から作られていますが、血中のブドウ糖が多くなりすぎると、血中糖度をコントロールするインシュリンが足りなくなり糖尿病になってしまいます。つまり、ブドウ糖を原料とするグリコーゲン生成機能に何らかの異常をきたした場合、糖尿病になることがわかっています。

運動による糖尿病の改善

一部の糖尿病は、インシュリン投与を受けることなく食事療法や運動療法などで状態を改善することが期待できます。基本的にはグリコーゲン・ローディング法と同じと考えてもらって構いません。食事療法の場合、体内でブドウ糖に変わる炭水化物を控えた食事メニューに切り替えていくことになります。脂肪をグリコーゲンに変わる主要エネルギー源として使っていくための栄養バランスを考慮していくことになります。運動療法は、ダイエットと同じく有酸素運動を基本にして行っていく事になります。有酸素運動はカロリーの消費量が多く、糖尿病で増えた血中糖度を消費して下げる効果が期待できます。


グリコーゲンは私たち人間の活動を支える重要なエネルギーです。そして食事も、生命活動を支える重要な行動です。この文章があなたの実りある生活を送る一助になることを願います。

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